神戸市立博物館で2026/7/16~9/23の期間で開催されている、幕末・明治期に活躍した絵師「河鍋暁斎(かわなべきょうさい)」による絵画の展覧会「河鍋暁斎の世界」を見に行ってきました。
河鍋暁斎は、幕末から明治時代にかけて活躍した日本を代表する絵師です。1831年に現在の茨城県古河市で生まれ、幼少期に浮世絵師・歌川国芳に学び、その後は狩野派で本格的な絵画技法を修得しました。卓越した画力と自由な発想から「画鬼(がき)」とも称され、伝統的な日本画から戯画、妖怪画、風刺画、動物画、仏画まで幅広い作品を残しました。
彼の社会風刺を盛り込んだ作品や、迫力ある龍・虎・鬼・骸骨などを描いた作品は現在も高い人気を誇り、日本国内だけでなく海外でも高く評価されています。
今回訪れた「河鍋暁斎の世界」は、世界屈指の暁斎コレクターであるイスラエル・ゴールドマン氏のコレクションから約110点を厳選し、肉筆画や版画の名品に加え、日本国内では初公開となる作品も数多く展示されています。





360度写真でも撮ってみました。





なお撮影は一部の作品のみ許可されています。
撮影が許可されていた作品がこちら。
ただ、「スマホをガラスにくっつけての撮影は遠慮してください」となっていたので、映り込みが結構・・・

地獄の裁判官である閻魔大王が亡者を裁く様子を描いたユーモアあふれる作品です。
生前の罪を暴くはずの鏡「浄玻璃鏡」に「美しい女性の姿しか映らず、閻魔大王や鬼が目を丸くして驚く姿」が生き生きと表現されています。

悟りを開いているはずの一休が地獄大夫に見とれていて、逆に地獄大夫の方が悟りを開いたように描かれています。

地獄太夫の豪華な着物には髑髏(ドクロ)の柄が描かれ、周囲には髑髏と一休が踊る描写も見られます。

五代目尾上菊五郎の依頼で描かれたとされていて、行燈の横に立つ女性の姿が特徴です。亡くなった暁斎の二番目の妻・登勢の写生を基に制作した作品と言われています。



中世風の装束を身にまとった公家(朝廷側)と武家(幕府側)の男たちが、巨大な筆を武器にして激しく墨を掛け合いながら闘っている姿が描かれています。
この作品は、当時まだ人々の記憶に新しかった「戊辰戦争(新政府軍と旧幕府軍の戦い)」を、文字通り「墨(言葉や情報、思想、あるいは絵筆の応酬)」の戦いに置き換えて揶揄・風刺したものと解釈されていて、昨日までの常識が覆るような大転換期(文明開化)において、暁斎自身が「どのような激動の時代になろうとも、自分は筆一本(絵の力)で闘い、生き抜いていく」という、絵師としての強い反骨精神とプライドを投影した作品とも言われています。
撮影が許可されていた絵画は以上ですが、暁斎の代表的な作品であるカエルや猫や骸骨、鬼たちが人間のように生き生きと動く「戯画(ぎが)」や「妖怪画」は、単に不気味なだけでなく、どこかユーモラスで愛嬌があるキャラクターとして描かれていて、現代の漫画やアニメーションのルーツとも言われていることは納得です。
かなり満足できる展覧会で、見ていてとても楽しかったです。
このあとは、がっつり晩ご飯を食べに行きたいと思います。
(「元町 凡 本店」で晩ご飯に続きます)


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