友人から「日本酒好きなら、このお店はお勧め」と教えてもらった、神戸駅の山側にある住宅街の路地裏でひっそりとやっている日本酒バー「10/1 (イチマルイチ)」さんで「日本酒ペアリングコース」をいただいてきました。

お店の場所は住宅街の中で、地図アプリでお店の場所を見たときに「こんなところにあるの?」と思うようなところでした。
お店の軒先に杉玉がぶらさがっているのがいいですね。
看板もそれをデザインしているようです。

店内の雰囲気はこんな感じでした。




いただいた日本酒ペアリングコースの内容はこんな感じでした。

栃木のお酒 小林酒造の「鳳凰美田 完熟もも」
桃の香り・果実感をとても感じることができるリキュールで、100%桃のジュースを飲んでいるようでした。


冬瓜のやさしい味に枝豆のコリコリとした食感、帆立の旨みが絶品でした。

長野のお酒 宮坂醸造の「MIYASAKA 美山錦 純米吟醸」
宮坂醸造の七号酵母を使った優しい吟醸香がする、すっきりした味わいです。
宮坂醸造といえば「真澄」も美味しいですよね。


鱧はしっかりと下処理されていて、お出汁との相性がとても良かったです。

奈良のお酒 久保本家酒造の「睡龍一二三(すいりゅううたたね) 純米」
2011年に仕込んだ13年ものの熟成酒で、ぬる燗でいただきました。
薄い黄金色をした熟成酒の複雑で深みのある味わいが、ぬる燗にすることでさらに引き立っていました。

どれも新鮮で歯ごたえがしっかりとしていました。

福岡のお酒 若波酒造の「若波 純米吟醸 雄町」
穏やかな香り、酸と甘みが美味しいですね。

鮎の塩焼きに内臓や骨を取った中に酢飯を詰めたものです。
鮎の塩焼きと酢飯の相性が特徴的でした。

栃木のお酒 せんきんの「仙禽 グリーンナチュール」
せんきんは特徴的な酒造りをされていますが、このお酒は原料米に「亀の尾(主食用ブランド米の先祖ですが近年ほとんど栽培されていなかったものが、最近酒米として再注目されてきたお米)」を使用して、普通は捨てられてしまう酒粕をお酒を搾る少し前に加えて再発酵をさせるという今はやりのSDG’sを意識されているもので、アルコール度数は10度とやや低アルコールに仕上がっています。
色は薄く濁っていて、微発泡でほのかな甘みと酸を感じるとても爽やかなワインっぽい味がします。
これを鮎の塩焼きと合わせると互いに味を引き立てるので、思わず「マリアージュですなぁ・・・」と呟いてしまいました。

鱧のすり身の真ん中にとろけるチーズを入れて揚げたものです。
サクサクの衣に鱧のすり身の優しい味と熱々のとろけるチーズの塩味の組み合わせは味・食感ともによかったです。

山口のお酒 長州酒造の「天美 特別純米」
穏やかな香りと旨みを感じるお酒でした。
ラベルの独特なデザインは、お酒が盛んに発酵しているところをイメージしているそうです。

食感はとても柔らかく、牛肉の脂と肉の味が絶品です。きっといいお肉を使っているはず!
和風ソースとクリームチーズを合わせるとめちゃウマでした。

秋田のお酒 両関酒造の「花邑 純米酒 陸羽田」
このお酒に使っている酒米が「陸羽田」というそうなのですが、初めて聞きました。
芳醇な味がローストビーフの味ととても合っていました。

たこがたっぷりですね。

ほっとする味です。

半分にカットした桃は肉厚でみずみずしくジューシーで、キャラメリゼのパリパリ食感との違いが面白かったです。
個人的にはキャラメリゼとの相性からすると、もっと甘みの強い濃厚な桃でも良かったかもしれません。
ソテーされている時のバターの香りがたまりませんでした。

マリアージュフレールの紅茶は飲んだことがありましたが、この緑茶も同様の甘みのある香りと味でした。

10/1(イチマルイチ)さんは2023/4に開店されたまだ新しいお店で、女性の店主がお一人で切り盛りされています。
どの料理も丁寧に作られていてとても美味しく、それに合わせた日本酒をいただける「日本酒ペアリングコース」は最高でした。
とてもいいお店ですね、また訪れたいと思います。
また、この店を教えてくれた友人に感謝です。
美味しい料理とお酒をごちそうさまでした!!
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