以前に放映していたNHKの大河ドラマ「べらぼう」を見て、「浮世絵」っていいなぁと思っていたのですが、グランフロント大阪で「動き出す浮世絵展」が2026年1⽉17⽇(⼟)〜3⽉14⽇(土) の期間で開催されていることを知って、さっそく見に行ってきました。
(動き出す浮世絵展@グランフロント大阪(前編)からの続きです)
展示・解説エリア
このエリアでは、「動き出す浮世絵展」で映像の題材になっている有名な浮世絵や、浪花(大阪)を題材にして描いた浮世絵の展示と説明が行われています。

房総や伊豆から江戸へ鮮魚を運ぶ「押送船(おしおくりぶね)」が、荒波に必死に耐える様子が描かれています。
画面いっぱいに描かれた渦巻く大波と、遠くに小さく配置された富士山が、静と動の対比を表現していて、海外では「ザ・グレート・ウェーブ」として知られる傑作です。

通称「赤富士」と呼ばれていて、夏の早朝、朝日を受けて赤く輝く富士山の様子が描かれています。

神奈川県二宮町梅沢周辺を描いたものとされていて、富士山を背景に水辺でくつろぐ、あるいは飛び立つ丹頂鶴が描写されています。

江戸時代の名所であった青山龍巌寺の庭にある、笠のような形をした大きな松の木(円座松)越しに、富士山を眺めた構図です。
松の麓では、人々が酒宴を開いて富士山を楽しんでいる庶民の豊かな生活の様子が描かれています。

河口湖と富士山を描いており、穏やかな湖面に実景とは異なる「雪を抱いた逆さ富士」が映り込んでいます。
描かれている富士山自体には雪がなく初夏の様子ですが、湖面に映る富士には雪が描かれるという、北斎らしい独自の表現が見られます。

江戸の中心であった日本橋を舞台に、当時の賑わいと、霞の向こうには江戸城と富士山が見えています。

程ヶ谷宿(横浜市保土ケ谷区)近くの品野坂を行き交う旅人たちが松並木の間から富士山を望む風景を描いています。

江戸の深川にあった万年橋の巨大なアーチの下から、隅田川を挟んで遠くに見える富士山を描いた作品です。
橋の上に人々が行き交う様子と、橋の下の船や釣り人という対比的な空間構成が特徴的です。

大阪の天満橋を渡る天神祭の様子が描かれていて、橋の提灯や人家の灯りが夜の闇に浮かび上がる明暗の対比が印象的な作品です。

「歌撰恋之部」は5枚揃いのシリーズで、「恋」をテーマに年齢や境遇が異なる女性の姿を描き出し、それぞれの恋の諸相が仕草や表情で描き分けられています。この作品は眉を落とした既婚女性が頬杖をつき目を細めて物思いに耽っている姿を描いています。
背景には「紅雲母摺(べにきらずり)」という、キラキラと輝く鉱石の雲母を混ぜた絵具が使用されている非常に美しい作品です。
大河ドラマ「べらぼう」でも出てきましたね。左下の蔦屋の版元印と「歌麿」のサインがあります。

東海道五十三次の第34番目の宿場である「吉田」(現在の愛知県豊橋市)の男女が描かれています。
風景描写を得意とした広重が背景の「吉田大橋」を描き、人物描写を得意とした国貞が手前の男女を描くという分業で制作されました。

東海道五十三次の第3番目の宿場である「加奈川」(現在の神奈川県横浜市神奈川区)の男女が描かれています。

薩摩国にある枕崎の海岸と、遠景に海門ヶ嶽(現在の開聞岳)が描かれていて、右下には頭が非常に長い不思議な姿をした人々が踊る「寿星踊り」の様子が描かれています。

「役者見立東海道」と呼ばれるシリーズ作品の一つで、手前に役者絵、背景に演目や登場人物に関係する宿場の風景(この場合は草津駅)が配されていて、歌舞伎役者が「鬼若丸」に扮している様子が描かれています。

鹿児島県にある桜島を、大隅半島から望む視点で描かれています。

この作品は、歌舞伎の興行内容を視覚的に伝える「芝居番付」や特定の場面を描いた「役者絵」で、当時の人気役者が演じた舞台をファンが楽しむためのアイテムでした。
ここからは「浪花」(今の大阪)を題材にした浮世絵です。

さくらの宮(現在の大阪市都島区桜之宮付近)の風景で、桜の季節に大川のほとりで三味線を弾いて楽しむ人々の様子が描かれています。

現在の大阪市中央区にある東横堀川に架かる「今橋」周辺の風景で、当時は橋の西側に多くの両替商が並ぶ金融街として栄えていました。

大阪天王寺にある愛染堂の多宝塔が描かれています。

江戸時代後期から明治時代にかけての日本の街並みが描かれています。
人力車に乗った着物姿の女性や、それを引く男性の様子、背景には当時の西洋風の建物とガス灯のようなものが見え、近代化が進む時代を描いています。

激しい雨の中で人々が商売道具を守ろうと奮闘している様子が描かれたユーモラスな「上方絵」です。

現在の大阪市浪速区日本橋東で当時は「長町(ながまち)」と呼ばれたエリアです。
強風にあおられて傘が飛び交う騒然とした場面で、奥は高野山真言宗の寺院「大乗坊(だいじょうぼう)」でここに祀られている毘沙門天は商売繁盛や勝負の神様として親しまれていました。

淀川沿いの風景を背景にして、ドタバタしている町人をユーモラスに描いています。
お弁当が紐のようなものに引っかかってぶっ飛んでるんでしょうか?

法善寺を舞台に人々がカラス(かな?)に襲われて大騒ぎになっている場面が描かれています。
カラスは獲物をゲットできたようですね。

手前の駕籠をを担ぐ人がバランスを崩したことで、後ろの人もバランスを崩して、駕籠に乗った女性は転げ落ちています。
通りかかった右側の男性も巻き込まれてしまっています。

景勝地「生玉」のお茶屋さんで目隠しをした旦那が女の子を追いかけていたところ、間違えてお侍さんを捕まえたもんでえらいことになってます。せっかくのご馳走が入っていた重箱もひっくり返ってますね。

右上には当時も娯楽の中心地で、芝居小屋が並んでいた「道頓堀」の風景が描かれています。
いわゆる美人画で、今でいうところの「ブロマイド」でした。

展示・解説エリアは以上となります。
(動き出す浮世絵展@グランフロント大阪(後編)に続きます)

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