兵庫県41市町 カントリーサインの旅(その26:たつの市 その3)

旅行・観光

今から30年近く前に北海道のHTBで放送されていた、マニアの間では今でも伝説の番組と言われている「水曜どうでしょう」という番組がありました。
その番組の企画で
「引いたカードに書かれている北海道の市町村を車で訪れて、その市町村のカントリーサイン(市町村の境界を示す看板)を見つけたら、次の行先の市町村をまたカードを引いて決める」
というのを繰り返して2泊3日で全ての市町村の「カントリーサイン」を見て回るという「北海道212市町村カントリーサインの旅」というものがありました。

「水曜どうでしょう」好きの私としては、その企画を見て兵庫県でカントリーサインの旅をやってみようと思い立ったのが今から20年近く前でしたが、当時は時間もあまりなかったこともあって中断していました。

で、夫婦そろって仕事をリタイアして時間ができたので、カントリーサインの旅を再開しようということになり、せっかく時間もあるので、ただカントリーサインだけを見てまわるのはもったいないので、その市町で観光できそうなところがあればそこも訪れる形でやり直すことにしました。

ということで、兵庫県41市町カントリーサインの旅の第26弾です。
兵庫県41市町 カントリーサインの旅(その25:たつの市 その2) からの続きです)
 

No.12 たつの市

うすくち龍野醬油資料館

たつの市はうすくち醤油が有名ですが、以下のような理由があります。

  1. たつの市を流れる揖保川の水は、うすくち醤油造りに適した鉄分の少ない良質な軟水
  2. 醬油の原料となる小麦・大豆・塩が手に入りやすい地理的条件
  3. 江戸時代から藩主脇坂氏がうすくち醬油の生産を奨励しており、大阪や京都では素材の色や味を活かす料理が好まれることからうすくち醤油の需要が高いという歴史的背景

このような要因でたつの市はうすくち醤油の産地として発展し、現在でもヒガシマル醤油をはじめとして多くの醤油蔵が存在します。

そして今回訪れる「うすくち龍野醤油資料館」はそんな歴史を紹介する資料館で、ヒガシマル醤油が運営されています。

その「ヒガシマル醬油」とこの「うすくち龍野醤油資料館」ですが、元々「菊一醤油造合資会社」の本社として建てられたもので、その後「浅井醤油合名会社」と合併して「龍野醤油株式会社」となり、さらに「ヒガシマル醤油株式会社」と改称してからも本社として利用していたもので、国の登録有形文化財に指定されています。
 

兵庫県41市町 カントリーサインの旅 たつの市 うすくち龍野醤油資料館
こちらが「うすくち龍野醤油資料館」
歴史を感じさせる建物ですね。
うすくち龍野醤油資料館
こちらが入り口
兵庫県41市町 カントリーサインの旅 たつの市 うすくち龍野醤油資料館
うすくち龍野醬油資料館の石の看板
この石は醬油造りの際の作業台として使用されていたものだそうです。
うすくち龍野醤油資料館
扉を開けると受付があって、ここで入館料の10円を払います。
なぜ10円と思いましたが、「ご縁の重なる重縁」ということだそうです。
兵庫県41市町 カントリーサインの旅 たつの市 うすくち龍野醤油資料館
まずは醤油の造り方や龍野醤油の歴史などを紹介する映像を見て勉強します。
うすくち龍野醤油資料館
昔の醤油造りのミニチュア
醬油造りの説明を見た後だと、この流れがよく理解できます。
兵庫県41市町 カントリーサインの旅 たつの市 うすくち龍野醤油資料館
ヒガシマル醬油の前身の会社の一つ「浅井醤油合名会社」の看板
兵庫県41市町 カントリーサインの旅 たつの市 うすくち龍野醤油資料館
大正時代から使われていたボイラー
石炭炊きでした。
兵庫県41市町 カントリーサインの旅 たつの市 うすくち龍野醤油資料館
ヒガシマル醬油の前身の会社の「菊一醤油造合資会社」と「浅井醤油合名会社」の看板

 

うすくち龍野醤油資料館
醤油の製造工程
この後、醤油造りに使用していた道具が展示されています。
兵庫県41市町 カントリーサインの旅 たつの市 うすくち龍野醤油資料館
まずは原料処理場で「大豆」「小麦」「米」「塩」の処理を行います。
兵庫県41市町 カントリーサインの旅 たつの市 うすくち龍野醤油資料館
「地釜」
これで大豆を炊いて、米を蒸していました。
左が大豆用、右が米用だそうです。
兵庫県41市町 カントリーサインの旅 たつの市 うすくち龍野醤油資料館
「麦炒」
小麦を炒ってひき割りしやすくして、小麦のデンプンが麹菌の酵素の働きを受けやすくします。
兵庫県41市町 カントリーサインの旅 たつの市 うすくち龍野醤油資料館
昔はこの釜で麦を炒っていたようです。
兵庫県41市町 カントリーサインの旅 たつの市 うすくち龍野醤油資料館
「麹室」
ここで醤油麹が造られます。
兵庫県41市町 カントリーサインの旅 たつの市 うすくち龍野醤油資料館
たくさん積まれている「麹蓋」
これに混ぜ合わせた大豆と小麦に種麹を撒いて醤油麹が造られます。
兵庫県41市町 カントリーサインの旅 たつの市 うすくち龍野醤油資料館
たくさん積まれた麴蓋たち
兵庫県41市町 カントリーサインの旅 たつの市 うすくち龍野醤油資料館
「仕込蔵」
麹蔵でできあがった醬油麴と塩水を入れて発酵熟成をして醪をつくります。
兵庫県41市町 カントリーサインの旅 たつの市 うすくち龍野醤油資料館
「搾り袋」
できあがった醪と甘酒を入れます。
兵庫県41市町 カントリーサインの旅 たつの市 うすくち龍野醤油資料館
「圧搾場」
醪と甘酒が入った搾り袋を搾ります。
搾りたてのものが「生醤油」で、それを加熱してから容器に詰めてうすくち醬油の完成です。

 

兵庫県41市町 カントリーサインの旅 たつの市 うすくち龍野醤油資料館
醤油試験室
造られる醤油の品質検査・管理が行われていました。
うすくち龍野醤油資料館
醤油造りに使う道具たち
うすくち龍野醤油資料館
醤油造りに使う道具たち
うすくち龍野醤油資料館
宝塚歌劇招待キャンペーンをやっていたようです。
うすくち龍野醤油資料館
組合の資料室
うすくち龍野醤油資料館
組合の資料室
うすくち龍野醤油資料館
組合の資料室
兵庫県41市町 カントリーサインの旅 たつの市 うすくち龍野醤油資料館
「帳場」
兵庫県41市町 カントリーサインの旅 たつの市 うすくち龍野醤油資料館
帳場では番頭さんが帳面をつけたりお金の支払いをしていました。
うすくち龍野醤油資料館
昭和13年の価格表が飾ってありました。
当然ですが、今とはずいぶん価格が違いますね。

 


うすくち龍野醬油資料館(ヒガシマル醬油)



「うすくち龍野醤油資料館」で醤油造りを勉強したあとは、「龍野城」に向かいます。
兵庫県41市町 カントリーサインの旅(その27:たつの市 その4) に続きます)
 


水曜どうでしょうプレミア 212市町村カントリーサインの旅

水曜どうでしょうプレミア 212市町村カントリーサインの旅Ⅱ

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